やはりそこにあるのは発想なのだ

システムを売り物にしている会社。
その会社はシステムを作り出す部門をもっているが、
総務係りはその恩恵に預かっているのだろうか?


おいらが目にする数少ない会社達の内部。
そのどの会社の総務もExcelやWordやAccessや、
あとは会計ソフトで終わっている。
自社が作り、売り物にしているGoodなシステムを自社利用できていない。


PHP&Postgre、JSPOracle、はたまた.NET&SQLServer
自社が主として開発するそれらのシステム。
開発者は当たり前のように検索用テーブルにSelect文を書き、
Insert、Update、Delete文を条件付で投げている。
Accessなんぞを使って、ODBC経由のリンクテーブルを作り、
簡単にDBの内容を見たり変えたりしているのだ。


1枚のExcelシートのデータをDBのテーブルとして登録する作業は
開発者にとっていともたやすい作業である。
そして、単一のテーブルからの検索画面を作ることも、また同じである。*1
ここまでが簡単にできるならば、次の要求に答えることはさほど難解にはならない。
*2
回答要求付回覧用紙はメールに添付されたURLになり、
営業の連中に聞く「今年年賀状を出すお客様」の情報もまた
各人固有の客に絞られた形でのアンケート画面へのURLに変わるのだ。
重要なものならば、返答をくれない輩だけにメールを送ったり、
座席まで行って直接懇願できたりする。


紙とExcelシートにまみれた総務の座席は一変するかもしれない


メリットはそれだけにとどまらない。


プログラマ的には会社組織には新入りがいたりする。
そいつらの教育は結構しんどい。
オンザジョブトレーニングにするにはあまりにしんどい現状があったりもする。
そんな時にこういうのをやらせておくといいのだ。
納期にゆとりはあるし、プロジェクトの失敗要因にもならないし、
結果に結びつかなかったときにはどやして破棄すればよいのだ。
今使い物にならないと判断された者は更なる努力を求められるし、
今戦えているものは荷物を背負うことはない。
数多い目の前の敵を黙々とやっつけるのみで済む


さらに。


システム部がどんなことができるのかよく知ることはない部門が意識してくれることだ。


コンピュータでどんなことができるかよく知らない人たちにとって、
システム部がなにをやっているか知ることは無い。
知ろうともしない。
いや、できない。
その人たちに。
そういう人たちに。
(n´Д`)η<それくらい簡単にできるのよーーーー
ってゆー現実を見せることができるのである。
また何ができるか想像もしなかった人たちに、
「こーゆーのってシステム化できるんだ〜(・∀・)!」
っという実感を持ってもらうところにある。
実感を伴えば効果を理解されやすい。
効果があることならば次の要求が起こってくる。
それはシステム部門にいるものにとって予想だにしないことかもしれないし、
予想だにしないような簡単なことかもしれないのだ。
いずれにせよ、両部門の意識的な壁は低くなる。


本業の他者向けプログラムをせっせと徹夜してつくるのよりも、
自社向けのプログラムをせっせと作って総務なり営業なりにあげるほうが、
なぜか経営者に感謝されたりすることが多い。
1杯おごってくれたりするのだ。
お客様の感謝の言葉は営業交じり〜ってのに慣れた人々にとって、
自社の他部門の人間が自社の人間を誉めるのは素直に受け取れれるらしい。
ヒトの感情とは不思議なものである。


閑話休題


書類にまみれる実務のみを行うもの。
プログラムのみを作るもの。
そのどちらかだけでは現行を変えることは難しい。
しかし、両方の事情を知るものが、
想像できるものがいるならば。
ひょっとしたら両者の役に立つことを思いつけるかもしれない。


思いつき無くしてシステム化されることはない。
想像も出来ないことを定型化できる理由はどこにも無いからだ。


時代は「結果」を求めている。
初心者といえども「頑張った過程」が評価されることはない。*3
結果を出すための当然の判断。
それを支えるための厳しい価値観。
そーゆーのをみんなが持つことが出来たときに、
次なる方法論がうまれてくる土壌ができると思う。
土壌の上に実る果実が生まれると思う。


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書きたいと思ったことを書いてみて思った。
現実問題として、
システム部門たるおいらだけではどうにもならないことなのな。
総務や営業にあたるところを巻き込むことしかり、
管理者層、経営者層をその気にさせねば実現は難しそうだ。
総務や営業は実務者レベルでなんとかできる。
管理や経営者層は数値の話が必要。
まずやるべきは数値の話への対処からだな。

*1:難しいと言い切るお前。修行が足りん( ・ω・)oビシッ

*2:要求は多岐にわたり、数も多いであろうが、できることからやっていけばそれでよい。 そこは自社利用であるがゆえに納期と品質に猶予が与えられやすいからである。 ぶっちゃけ甘えられる場面なのだ。

*3:少なくとも自社が抱える初心者の目も当てられない結果を、お客様に同情して戴こうなんてのは論外である。